冬とむくみと腰痛と黒豆。
おせちで余り気味な黒豆。買わない人もいるみたい。でも、我が子は大好物です!すごい勢いで食べます。
黒豆には「一年中まめに働き、まめに生きること。」という願いが込められています。今みたいにパソコンや、農耕なども機械化されていない昔は、まめに働ける身体ということが宝だったんでしょうね。
おせちに入っている黒豆。実は理にかなっています。豆類は薬膳で、体の中の水の巡りが良くするものとされています。余分な水は排出、そして、必要な水は循環させるんですね。お正月は日本は寒い時期ですよね。血行が悪くなる時期です。ですので、冷えやむくみなどが起きやすいです。そして、乾燥して、水分が足りない皮膚などにも水分を循環しようとします。黒豆は優れものです。
では、薬膳的に、もう少し掘り下げていきますね。
黒豆の効能
- 五味:甘
- 五性:平
- 帰経:脾腎
- 体質:血虚、於血、水滞
これをみると、五味の「甘」で滋養強壮や緊張を緩めたり、痛みを止める作用。そして、血流を改善、水の巡りを良くする。
あと、中国の書物の「本草綱目」では、妊娠中の腰痛に処方されていたと記されています。薬に頼れない妊娠期。この本ではかなり煮詰めた煮汁が、昔処方されていたとあるのですが、作るのは大変です。黒豆を普段の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか?
妊娠中だけではありません。冬期の腰痛にもオススメ。漢方では、寒い所にいると、「腎」にあたるものがダメージを受けやすいとされています。そして、「腎」が弱まると腰痛が起きやすいとされています。
「腎」は若さや元気に関りがあります。「腎」は「先天の精」を司ると言われています。「先天の精」とは、親から引き継がれたエネルギーの事。年を重ねるにつれ「先天の精」が減っていきます。
この「腎」が弱まると、元気がなくなってきます。そして、免疫力や自己治癒力も減っていきます。精力も減退し、体も髪が白髪が多くなり、骨や歯がもろくなる。耳鳴りや難聴が起きやすくなり、健忘も起きやすくなると言われています。
今は漢方の話をしていますが、日常生活を考えても寒いと元気がなくなりますよね。寒くてこごえる。肩をすくめ、緊張する。太陽光をみても、光の強さが弱いので気分的にも元気が出にくいものあると思います。ですので、冬は「腎」が弱まるということはイメージしやすいですよね。
補腎の食べ物
気温が低いと「腎」パワーが弱まる。では、「腎」を補う(補腎)食材はどのようなものがあるのでしょうか。
- 黒い食べ物(黒豆、黒ゴマ、黒米、黒きくらげ、ひじきなど海藻類)
- 木の実類(クルミ、アーモンド、松の実、マルベリー、クコの実)
- 粘り気のあるもの(山芋、里芋、もち米、レンコン、オクラ)
あとは身体を温める食材を食べましょう。
さて、この写真は、別日に購入した黒豆の甘納豆。これ美味しいですよ。
黒豆の料理が好きではないという方は、おやつに黒豆の甘納豆などはいかがでしょうか?
私は築地の場外市場にある山本商店さんで購入しています。
山本商店さんのホームページはこちらです。
さて今日は「大寒」。文字通り寒い日となりました。でも、2週間後には「立春」です。春はそこまで来ています。今は、風邪などひかないように温かい服装でいる。そして、できれば黒豆など「補腎」の食べ物を食べてご自愛くださいね。
振骨小顔センター
大渕